2007年09月22日
キプレス新製剤(4mg細粒剤)の勉強会
キプレス新製剤(4mg細粒剤)の勉強会をしました。

(ロイコトリエン受容体拮抗剤 気管支喘息治療剤)

 

平成19919日  於東畦店 By東畦店の♀M.I.

 

小児気管支喘息は12歳をピークに5歳までに90%以上が発症し、また、発症年齢は低下傾向にある。小児喘息ガイドライン2005における長期管理薬として、6歳未満の小児の場合、吸入ステロイドよりも抗アレルギー薬がファーストチョイスとなっているにもかかわらず、現在の薬剤では選択肢が少なく治療の有効性が低い。また、呼吸器感染に対する感受性も増加しているが、ウイルス誘発性喘息の小児臨床試験では、吸入ステロイドでの有益性が認められなかった。

小児は喘息症状や程度を口で上手く話せず、ピークフロー値などの客観的測定値が入手しにくい状況にある。増悪は事前の症状変化やβ2作動薬の使用と明確な相関関係を示さないため、喘息発作の予防が重要となってくる。

このような状況下において、これらの年齢範囲の患者に、投薬が容易で、高い有効性、安全性及び広い治療域を有する新たな治療薬として、キプレス小児用細粒が近日発売されることになった。


 
製品特性

     キプレスはLTD4の受容体であるCysLT1受容体に特異的に結合することで、炎症惹起メディエーターであるLTD4による気道炎症、気道収縮を阻害し、気道過敏性の亢進、気道閉塞を改善する。

     11回就寝前投与で、喘息症状、呼吸機能をコントロールする。

     1歳以上6歳未満の小児気管支喘息患者における中等度改善以上の有効率は81.7%(89/109例)であった。

     末梢血中の好酸球を減少させ、抗炎症作用を示す。

     乳幼児が服用しやすい細粒剤。

     1歳以上6歳未満では、年齢による用量調節が不要。

年齢、体重、重症度による有効性の差は認められない。

     国内で実施された臨床試験において、2.2%(3例/137例)に、4件の副作用が認められた。(承認時)(頭痛、悪心、皮膚乾燥、発疹が各1件。)

臨床検査値の異常変動は、AL-P上昇が2件。

     長期投与試験において、中等度改善以上(8週時)の有効率は87.7%であった。

     長期投与試験において、副作用発現率は1.4%(皮膚乾燥1例/72例)であった。

臨床検査値の異常変動は認められず。  

     ウイルス誘発性喘息の増悪率を有意に減少した。

 

効能・効果 

気管支喘息

 用法・用量

通常、1歳以上6歳未満の小児には、モンテルカストとして4mg(本剤10.5g)を11回就寝前に経口投与

使用上の注意

     体重、年齢、症状等による用量調節をせず、全量を服用する。

     光に不安定であるため、開封後直ちに(15分以内に)服用する。

また、再分包はしない。

     食事の有無にかかわらず投与できる。

     かすかに甘く清涼感のある味で、口に直接入れるか、スプーン1杯程度の柔らかい食物(常温以下)と混ぜて服用することができる。(ベビーフード、アイスクリーム、スプーン1杯の調製ミルク、母乳etc.

混ぜた場合も放置せずに直ちに服用する。

本剤服用後に水などの飲み物を摂取してもよい。 

 

以上のようにキプレス細粒4mgは、1歳以上6歳未満の小児気管支喘息患者において、有益性の高い薬剤であると思われる。既存の薬剤とともに、今後の小児気管支喘息患者にとって、大いに役に立ってくれることを期待したいと思う。

 

 
2007年09月20日
「オキシコンチン錠の勉強会」をしました。

オキシコンチン錠の勉強会をしました。

 

平成19912日(水)             東畦店にて

                                         By東畦店 HM 

今回はオピオイド鎮痛剤(麻薬性鎮痛剤)の基礎とオキシコンチン錠について勉強会をしました。

 機…砲澆亮N鼎僚斗彑

がんの疼痛治療は、がんそのものの治療と変わらぬほど重要なものである。

がんの痛みは、激しい、一日中続く、他の身体症状が現れるよりも早い時期から起こることが多い、がん自体または治療による痛みだけではない(精神的、社会的な痛み)といった特徴がある。また、患者自身が「痛みは我慢するもの」と勘違いしているケースが多く、QOLをますます低下させてしまう。

 WHO方式がん疼痛治療法では三段階除痛ラダーをはじめ、下記のような治療目標などが示されている。

 

<痛み治療の目標>

第一目標 痛みに妨げられない夜の良眠

第二目標 安静時の痛みが消失

第三目標 体動時の痛みが消失

最終目標 痛みの消失が維持され、平常の生活に近づくこと

 

<WHOが推奨する鎮痛薬使用の基本原則>

1、可能な限り経口投与で

2、時間を決めて規則正しく

3、除痛ラダーにそって効力の順に

4、患者ごとに個別の量で

5、そのうえで細かい配慮を

 供.ピオイド鎮痛剤の使用の注意

 疼痛治療の中心となるのが、オピオイド鎮痛剤(麻薬性鎮痛剤)である。疼痛治療においてオピオイド鎮痛剤の有効限界はなく、患者の痛みが改善されるまで増量可能。また世間一般でいう麻薬とは異なり、増量や連用によって人格の崩壊や習慣性は現れない。注意が必要となるのは副作用で、以下の3つが挙げられる。あらかじめ対策を講じて服用を継続できるようにすることが大切になる。

  便秘 → 下剤を併用して対応する。服用中は常に。

  吐気 → 飲み始めの1週間程度は制吐剤を併用。
        耐性ができれば減量中止して可。

  眠気 → 飲み始めや増量時に出現し、数日で消失。
 副作用のよるものか除痛効果によるものかの配慮が必要。

また、鎮痛効果が十分でないとき、副作用が改善されないときは他のオピオイドに変更すること(オピオイドローテーション)で好ましい鎮痛を得られる場合がある。

 掘.キシコンチンの特徴

 ―放性(アクロコンチンシステム)により、速やかで持続した鎮痛効果が
  期待できる。

    →便中からゴーストピル(錠剤の抜け殻)が出ることがあるが心配なし。

     分割・粉砕は不可。

 ▲皀襯劵佑犯羈咾靴董鎮痛効果1.5倍、
     
代謝物が薬理活性を持たないので腎機能低下例
     でも使いやすい、
幻覚やせん妄が起こりにくい。

 除痛ラダーの二段階目(弱オピオイド鎮痛薬)から三段階(強オピオイド
鎮痛剤)で使用可能 → 1剤で幅広く対応できる。

 ど用中に起こる突出痛にはレスキュードーズとしてオキノーム散で
   対応できる。

   → オキノームはオキコンチン錠と同一成分の速放製剤。

14回の服用で定期処方薬として使用することもできる。

     レスキュードーズとして、12回以上使用したときは、定期処方されているオキシコンチン錠の投与量が不足していると考えられ、翌日よりオキシコンチン錠を増量する必要がある。

  

医療技術の進歩により、がんは必ずしも命を落とす疾患ではなくなりました。しかし、今なお死因の第一位であり、多くの人々が苦しめられているのも確かです。今後、オピオイド鎮痛剤が処方される機会も多くなることでしょう。私達薬剤師は手術や看護はできませんが、このような薬の知識、理解を深め、患者さんのQOL向上の助けになればと思いました。