2010年06月04日
「ラミクタール」について勉強会をしました。

ラミクタールについて                                                        
By TH@東畦店


 
ラミクタール錠(ラモトリギン:LTG)は、トリアジン骨格を有する新規抗てんかん薬です。195060年代に抗てんかん薬治療を受けている患者さんで葉酸欠乏がみられたことなどから、1970年代に入って抗葉酸作用を持つ化合物が抗てんかん薬と成り得るとの仮説に基づき、新規抗てんかん薬を探索し、ラモトリギンが見出されました。本剤は1990年にアイルランドで成人部分てんかん患者さんに対するadd-on療法薬として承認を取得して以来、世界中で500万人以上のてんかん患者さんに投与されており、成人については104ヵ国以上で、小児については94ヵ国以上で承認を取得しています。特に小児領域の難治てんかんとして知られているLennox-Gastaut症候群のてんかん発作に対する治療薬としても50ヵ国以上で承認されており、本邦でも200812月の発売以来、成人に加え小児にも適応を有し、Lennox-Gastaut症候群への適応も取得している本邦初の抗てんかん薬です。

[効能・効果]
他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の下記発作に対する抗てんかん薬との併用療法
 部分発作(二次性全般化発作を含む)
 強直間代発作
 Lennox-Gastaut症候群における全般発作  

[用法・用量]
成人( ラミクタール錠25mg100mg):
・バルプロ酸ナトリウムを併用する場合: 
   通常、ラモトリギンとして最初の2週間は125mgを隔日に経口投与
  し、次の2週間  は125mg1回経口投与する。
  その後は、12週間毎に2550mgずつ漸増する。維持用量は
  1100200mgとし、2回に分割して経口投与する。
・バルプロ酸ナトリウムを併用しない場合: 
  (1)本 剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤注1)を併用する場合:
    通常、ラモトリギンとして最初の2週間は150mg1回経口投与し、
    次の2週間は1100mg2回に分割して経口投与する。
    その後は、12週間毎に最大100mgずつ漸増する。
    維持用量は1200400mgとし、2回に分割して経口投与する。
 2)(1)以外の抗てんかん薬(注2)を併用する場合:
    バルプロ酸ナトリウムを併用する場合に従う。

小児(ラミクタール錠小児用2mg 5mg 、ラミクタール錠25mg 100mg):
 ・バルプロ酸ナトリウムを併用する場合:
  通常、ラモトリギンとして最初の2週間は10.15mg/kg1回経口投与
 し、次の2週間は10.3mg/kg1回経口投与する。
 その後は、12週間毎に最大0.3mg/kgずつ漸増する。維持用量は、
 バルプロ酸ナトリウムに加えて
本剤のグルクロン酸抱合を誘導する
 薬剤(注1)を併用する場合
115mg/kgとし、本剤のグルクロン
 酸抱合を誘導する薬剤(注1)を併用していない場合
113mg/kgとし、
 2回に分割して経口投与する。なお、1日用量は最大200mgまでとする。
・バルプロ酸ナトリウムを併用しない場合: 
 (1) 本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤(注1)を併用する場合:
  通常、ラモトリギンとして最初の2週間は10.6mg/kg2回に分割して
  経口投与し、次の2週間は11.2mg/kg2回に分割して経口投与する。
  その後は、12週間毎に最大1.2mg/kgずつ漸増する。維持用量は
  1515mg/kgとし、2回に分割して経口投与する。なお、1日用量は
  最大400mgまでとする。
2)(1)以外の抗てんかん薬(注2)を併用
  する場合:
バルプロ酸ナトリウムを併用する場合に従う。
     (注1)フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、プリミドン、
            その他本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤
     (注2)ゾニサミド、ガバペンチン、トピラマート、その他本剤のグルクロン酸抱合に
            対し影響を及ぼさない又は影響が明らかでない薬剤

 
[ラモトリギンの作用点]  
 
Na+チャネルを頻度依存的かつ電位依存的に抑制することによって
  神経膜を安定化させグルタミン酸等の興奮性神経伝達物質の遊離を
  抑制することにより抗けいれん作用を示すと考えられている。
  また、Ca2+チャネルへの阻害作用が報告されている。
 

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[ラモトリギンの代謝] 
                  →
パブロン酸:LTG代謝阻害
 
主としてグルクロン酸抱合により代謝
 

                       →カルバマゼピン:LTG代謝促進

 [副作用]

 主な副作用は傾眠、めまい、肝機能障害、発疹等

   

 *注意すべき皮膚障害について*

  皮膚障害は投与開始から8週間までに多く見られる。

初期症状(発熱、目の充血、咽頭通、口唇口腔のただれ、全身倦怠感)の発現に注意!               

  皮膚障害を防ぐ為にも用法、用量を遵守の事!

  <症状が重篤化しやすいリスクファクター>

*承認容量を超えた投与

*パルブロ酸ナトリウム併用例   

*小児患者さん

      

[ 考察 ]
 日本のてんかん患者さんは約100万人と言われており、既存の薬物療法で十分に
 コントロールされていない患者さんが約
3割いると言われています。
 「ラミクタール
®錠」は、2歳以上の小児から高齢者までの部分発作と全般発作、
 小児の
Lennox-Gastaut(レノックス・ガストー)症候群に適応を有し、
 幅広い患者さんの新たな治療の選択肢として期待される薬剤であり、
 今後、患者さんの
QOLの向上につながることが望まれます。