2007年02月13日
クレストールの勉強会

2008.2.7

 

勉強会に行ってきました。

テーマは『高コレストロール血症治療に対するスタチン療法を再考する 〜なぜ、クレストールか?〜』で、厳格なLDL-C管理の重要性、現状のスタチン療法が抱える課題ならびにクレストールの果たす役割などについて、お二人の循環器・糖尿病専門医の先生方から教えていただきました。

 

     現在、30代〜40代の日本人の高脂血症患者は欧米と同じ割合になっている。その原因はやはり肥満の増加である。実際に脳卒中は減少傾向だが、虚血性心疾患は増加している。

     2型糖尿病に高脂血症が合併しやすいのは、高インスリン血症により中性脂肪が増加することがひとつの原因である。

     JDCS(2型糖尿病の介入試験)によると、2型糖尿病における冠動脈疾患のリスクファクターの順位は次のようになる。1位 LDL-C、2位 TG、3位 HbA1c、4位 血中Cペプチド 

2型糖尿病の患者では、LDL-C120から循環器疾患が急激に増加する。よって、現在では2型糖尿病患者の管理目標値として、LDL-C120TG200にすることが重要となっている。しかし、JDCSでは循環器疾患が増加するのはLDL-C100となっているので、今後はLDL-C100を管理目標値とすべきだと考えられている。

     今では、高脂血症のことを脂質異常症と呼ぶようになった。

     2007年案、動脈硬化性疾患診療ガイドラインの改正により、診断基準から総コレステロール(TC)は消えて以下のようになっている。今までのガイドラインよりカテゴリーの分け方がシンプルになった!

  

カテゴリー LDL-C以外の冠動脈疾患の危険因子の数管理目標値
LDL-C HDL-CTG
一次予防機閉礇螢好)0<160≧40<150
供蔽翕度リスク)1〜2<140
掘聞皀螢好)3以上<120
二次予防      冠動脈疾患の既往歴あり<100
   (空腹時採血を採用)

【クレストール】について

     副作用発現率が低くて安全! 薬価が他のスタチンに比べて安い!
      2.5mg187.3円、1ヶ月分786

      5mg1168.2円、1か月分1514

     しっかりLDL-Cを下げる!

「症例10000例のうちの3500例」

2002年に行われたスタチン別でのカテゴリー別の脂質管理目標値到達率の調査−LiMAP3−の結果、クレストール以外のいずれのスタチンでも達成率がカテゴリーB3(危険因子3個)からどんどん下がっていった。しかし、クレストール(2.5mg投与時)の場合は、クレストールを投与し始めて12週後にはLDL-C100前後まで充分に低下し、達成率がB2で90%強、B3でも約70%、B4(危険因子4個、DM・脳梗塞・閉塞性動脈硬化症との合併を含む)でも80%強、C(冠動脈疾患の既往歴あり)でも5060%あった。また、他のスタチンからクレストールに投与を変更した場合でも達成率は高かった。ゆえに、クレストールはDM合併時においても効果的であり、B1、B2のカテゴリーで、最初からクレストールを投与しても効果的であるのでないかというDrの見解でした。

     スタチンを投与してTGはどれくらい下がるのか?については、投与前TG150の場合で30%の改善率、投与前HDL-C40の場合で20%の改善率があった。

     クレストール2.5mg投与(16例)においての脂質数値の改善率は以下のようになった。

LDL-C=全例で30%、前治療あり例で20%強、前治療なし例で30

TG30

HDL-C=もともと数値が低めの人の場合における改善率が高かった。

     NIDDM合併高コレステロール血症では耐糖能が低下しているので、スタチンを投与する際に耐糖能の変化を注意深く観察しながら治療しないといけない。実際、DMの治療薬の変更なしでスタチンを追加投与していくとHbA1cが上昇したデータがある。そのため、スタチンのうちアトルバスタチン(リピトール)のみにおいては、糖尿病悪化の可能性があるため糖尿病患者には慎重投与になっている。しかし、クレストールはこのHbA1cにあまり影響を与えない(上昇させない)ことが示された。さらに注目点として、クレストール投与により冠動脈疾患のリスクファクターを見る指標だと言われている高感度CRP(炎症マーカー)が52%改善した。このことについては、はっきりした理由などは分かっていないが、現在、大規模試験の最中であり、これからクレストールにおいてCRP改善のしっかりしたエビデンスが確立されれば、スタチン治療の第一選択になるのではないかとのことでした。

     クレストール2.5mg長期投与でもLDL-CTGは充分に下がったまま安定、HDL-Cもほとんど変化することなく安定しており、脂質管理は問題ないであろう。とのこと

 Q&A

  Q1 LDL-Cの数値がどのくらいになれば薬を減量するのか?

  A Dr.1…一次予防→さほど低くなくてよく、LDL-C=120台くらい

       二次予防→LDL-C=7080くらい

    Dr.2…カテゴリーの基準まで、またはそれより下げるのが目標。

       きっと個々に下げ止まりがあると考えられるので、DM合併している場合は下げれば下げるほどいいのではないか。とのことでした。

       (両者ともLower is better!の考えでした)

  Q2 今までに脂質系のデータ的には何ら問題ない人でも、頚動脈エコーによりIMT(頚動脈内膜中膜複合体肥厚度)肥厚が診られたら、予防的にスタチン系を投与しているがそれでよいか?

  A Dr.1.2DM患者においては、予防のために少量のアスピリンをスタチン系に併用することが多い。

 

以上、今回の勉強会の内容は、先日行われた医師会における糖尿病の勉強会の内容とリンクすることが多く非常に勉強になりました。この勉強会で一番興味を持ったことは、高感度CRPが冠動脈疾患のリスクファクターを見る指標であることと、現在クレストールの大規模試験ではその高感度CRP改善への影響に注目しているということでした。      (H.Y


Presented by AIE Inc/Hana Prescription Pharmacy


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