2008年02月16日
吸入ステロイド喘息治療剤「オルベスコ」の勉強会をしました。
吸入ステロイド喘息治療剤「オルベスコ」の勉強会をしました             
200825日 ♀MI@東畦店  
気管支喘息の症状と呼吸機能の改善に 
* 初めての長時間作用性(1日1回)* 局所活性化型吸入ステロイド(肺で活性化)
 がキャッチフレーズのエアゾール式吸入薬 

近年、気管支喘息の病態が「気道の慢性炎症」であることが明らかになってきました。薬物治療では、抗炎症薬により気道炎症を抑制することが基本となっています。「喘息予防・管理ガイドライン、
2006」においても、長期管理薬として吸入ステロイド薬がステップ24の第1選択薬として推奨されています。

そのため、今回、上記の新しいキャッチフレーズをもつ、成人用吸入ステロイド喘息治療剤「オルベスコ」の勉強会をしました。

 
☆オルベスコ(シクレソニド)の特性
  * 成人用で本邦初の1日1回投与(シクレソニドとして100400µg)のエアゾール式吸入薬。
     特に夜使用するのが効果的。
(1日に800µg投与する場合は、朝夕の1日2回に
     分けて投与する。)

  * 肺で活性化される「局所活性化型」のプロドラッグ。
     シクレソニドは肺組織内で加水分解を受けて速やかに活性体となり、さらに脂肪酸と結合し、
     脂肪酸抱合体を形成して肺組織内に滞留する。肺組織内の活性体濃度が低下すると、
     脂肪酸抱合体からフリーの活性体が供給される。
       活性体のグルココルチコイド受容体に対する結合親和性は、未変化体の約100倍。

  * 
52%の高い肺内到達率。
       エアゾールの粒子径が他製剤より小さいため。

  * 軽症から重症まで気管支喘息患者の呼吸機能及び喘息症状をコントロール。
 
  * 国内臨床試験における自他覚的副作用発現率は
6.0%。
        ・口腔咽頭部でのステロイドとしての活性はないため、局所副作用
       (口腔カンジダ症、嗄声
etc.)は軽減される。しかし、吸入後は従来通りうがいをする。
       ・肺から吸収された後、約99%血漿で蛋白と結合して不活性化される。
        また、消化管から吸収されたものは、肝臓で不活性化されて排泄される。
        よって、全身性の作用(副腎皮質機能抑制、小児の成長遅延、骨密度の低下
etc.
        が発現する可能性は低いと考えられる。
      
        以上のように、

・1日2回の吸入が煩わしい方
・声がれや口腔内の副作用に困っている方
・全身性の副作用の出やすい方
・ドライパウダー製剤が使いにくい方
・吸入速度が不  十分な方
  などに、シクレソニドは有効性の高い薬剤であると思われます。 

医師が開発を待ち望んでいた吸入ステロイド薬は、「1日1回投与」、「副作用の少ない安全性の高い薬剤」というデータもあることから、今回勉強会で取り上げた新薬「オルベスコ」は、医師の望んでいた薬剤に近づいた吸入薬であるといえるでしょう。

現在、治験段階の小児への使用も可能となることを期待したいと思います。