2006年09月06日
L型T型Caチャンネルブロッカー「コニール」と糖尿病性腎症について勉強会をしました。
糖尿病性腎症と腎での血行動態についてと「コニール」とについて勉強会をしました。決して新薬ではありませんが現在増えつつある糖尿病に合併する高血圧に有用な薬剤と思い何度目かの勉強会をしていただきました。妹尾店からの新人や学生実習生も含め7名が参加しました。
                             東畦店    MI

糖尿病性腎症
糖尿病の3大合併症の一つ
3大合併症:糖尿病性腎症 網膜症 神経障害
持続性の高血糖によりもたらされた腎臓の病気
臨床的特長
 蛋白尿 高血圧 浮腫 腎機能低下
現在、日本における透析導入の最大原因
病期分類
            尿蛋白(アルブミン)  クレアチニン・クリアランス
第1期           正常         正常、時に高値
第2期(早期腎症)    微量アルブミン     正常、時に高値
第3期A(顕性腎症前期) 持続性蛋白尿      ほぼ正常
第3期B(顕性腎症後期) 持続性蛋白尿      低下
第4期(腎不全期)    持続性蛋白尿      著名低下
第5期(透析療法期)   

第3期以降の糖尿病性腎症は不可逆性と考えられる為、早期発見による早期治療が透析導入減少の観点からも重要と考えられる。
早期発見のために微量アルブミン尿が有用である事が近年明らかになってきた。

糖尿病性腎症の病期分類3期(顕性腎症)
1日蛋白排泄量0,5g異常(アルブミンで0,3g/日)

第3期A(顕性腎症前期)
・尿蛋白が持続的になるだけではなく腎機能の低下が生じる。
・ 蛋白尿0,5g~1g/日未満
第3期B(顕性腎症後期)

・ 蛋白尿1g/日以上
・ 時に 3g/日におよぶ大量の蛋白尿がみられる
・ ネフローゼ症候群を呈することが多い
・ 治療抵抗性を示す
・ 腎機能は急激に悪化

高血圧を有する糖尿病患者の合併症予防には、血糖管理だけではなく、確実な降圧が重要とのこと。

糖尿病早期腎症における腎血行動態
・ 輸入細動脈血管抵抗の低下→全身の血圧が糸球体に伝わりやすくなる
→糸球体の内圧上昇
糖尿病性腎症が進行した場合の輸出細動脈
・ 輸出細動脈の血管抵抗の上昇→糸球体の内圧、更に上昇→腎機能悪化

ACE阻害薬の腎保護作用
・血圧コントロール
・ 輸出細動脈抵抗の低下による糸球体内圧低下
・ 細胞外基質の増加抑制など
Ca拮抗薬の腎保護作用についての問題点
・ 血圧コントロールが充分であれば、輸入細動脈抵抗の低下による糸球体内圧の上昇の影響は少ない
・ 血圧コントロールが不十分であれば、輸入細動脈抵抗の低下による糸球体内圧の上昇により腎機能が悪化するおそれあり。
・ T型チャンネルブロッカーのコニールは腎輸出細動脈抵抗の低下により内圧を低下させる事による腎保護作用を有する。

腎障害の進展抑制・イベント抑制には、RA系抑制薬の投与のみではなく、降圧こそが重要。

コニールの特徴
・ L・T両チャンネルブロッカーで腎輸入・輸出細動脈をバランスよく拡張させる。
輸入細動脈→L、T両型が存在
輸出細動脈→Tが存在
・ メンブラン・アプローチ
Tmaxは約2時間 T halfは約2時間と短いが降圧効果は一日持続する。
コニールは一度細胞膜内にプールされてからDHP結合部位に結合する。
そのため血中濃度に依存せず持続的な降圧効果を示す。

以上コニールは従来の多くのCa拮抗薬と異なり輸出細動脈を拡張することによる腎保護作用や持続する降圧効果などにより高血圧、特に糖尿病に合併する高血圧に有用な薬剤と思います。

 
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