2008年03月11日
南岡山医療センター薬剤師研修会に参加しました。
平成20年3月5日 
南岡山医療センター薬剤師研修会に参加しました。

                            AM@妹尾店


演題:「食物アレルギー」
   南岡山医療センターにて 


全国の病院でも『アレルギー科』があるところは少ないそうです。

通常は気管支喘息の患者さんが多いそうですが、薬剤のアレルギーや食物のアレルギーの患者さんも多く受診されるそうです。

今までのご経験を含めて、わかりやすく説明して下さいました。

 

     食物アレルギーとは?

食物摂取により生体に有害な反応が引き起こされるとき、その反応が、原因物質に対する免疫反応による場合

     食物アレルギーの有病率 乳児:510% 学童以降:1.3

     原因食物

全年齢:鶏卵38%・乳製品16%・小麦8%・甲殻類・果物類・ソバ・魚類 etc.

乳児・幼児期:鶏卵1位・乳製品2位→成長とともに寛解しやすい

学童期以降 :甲殻類1位(成人になっても治りにくい。ソバ・小麦・ピーナッツ等)

     発症機序

食事→消化酵素で分解→腸管バリア→血中へ一部が移行→IgE抗体またはT細胞と結合→アレルギー反応

乳幼児は免疫系が未熟で免疫寛容が成立しにくいことと、消化管バリアが未熟なためアレルゲンが進入しやすいため、食物アレルギーが発症しやすい

     症状

[即時型] 口腔粘膜の痒みや腫脹・悪心・嘔吐・腹痛・皮膚症状・呼吸器症状・全身症状(ショック:血圧低下)

[非即時型] 慢性の下痢・血便・腹痛・低蛋白症・アトピー性皮膚炎

ピーナツ、小麦、ソバは重症な全身症状を起こしやすい(2相性反応に注意)

     食品表示義務

食品衛生法 H134月改正

必ず表示される品目(5品目)卵・乳・小麦・そば・落花生

表示が勧められている品目(20品目)

食品中の抗原抗体検査が可能なキットあり

     診断

     問診:病歴・合併症・食事内容・家族歴

       服薬状況(β遮断薬・NSAIDs・アスピリン等→アレルギー助長)

     血液検査:一般血液検査

       血中抗原特異的IgE抗体検査(RAST):小麦・大豆→信頼度

     皮膚テスト:プリックテスト

     食物負荷試験:オープン・シングルブラインド・ダブルブラインド

     治療

     除去食療法:原因の回避→過敏性の消失・6ヶ月〜1年は必要最小限

     薬物療法:インタール顆粒の食前内服:食物アレルギーの効能あるのはこれのみ

       その他、抗ヒスタミン剤・抗アレルギー剤等を補助的に使用

     経口免疫寛容:いろいろなものを食べておく

     アナフィラキシーショック時(蕁麻疹・呼吸困難・血圧低下)

気道確保・ショック体位・補液

アドレナリン投与(ボスミン・エピペン自己注)

酸素投与・気管支拡張剤・昇圧剤・ステロイド剤・抗ヒスタミン剤

     栄養指導:食物除去

     投与禁止薬物

卵:塩化リゾチーム

牛乳・タンニン酸アルブミン・乳酸菌製剤・カゼイン

     食物依存性運動誘発アナフィラキシー

  特定の食物摂取後、運動した場合にアナフィラキシーをおこす。

  食後3時間以内の運動・運動開始2030分程度で発症すること多。

     口腔アレルギー症候群 OAS(Oral Allergy Syndrome)

特定の果実・野菜・ナッツ類などの食物を摂取したときに、口唇・口腔粘膜の腫脹、かゆみや、咽喉頭部の異常感を生じる症候群

北欧:シラカンバ花粉症:バラ科植物の果実(リンゴなど)OAS合併。

日本:シラカンバ花粉症・オオバヤシャブシ花粉症に合併したOAS知られている。

通常、新鮮な果物で起こり、加熱調理したものや市販のジュースでは起こりにくい。