2014年02月14日
「薬物動態の鉄則」の勉強会に参加しました。
岡山の街の健康応援団!!
岡山市の元気でやりがいのある調剤薬局
”はな薬局”by A.I.E.(Attitude Is Everything.)

「薬物動態の鉄則」の勉強会に参加しました。                        
2014年2月14日
ByYN@妹尾店

薬物動態学10の鉄則 菅野先生 岡山コンベンションセンター(H26.2.9)

 ●鉄則1:線形型薬物と非線形型薬物
・線形型薬物(90%)…投与量と血中濃度が比例する。
 →急な血中濃度の増減がないので、安定した効果が期待できる。
 →投与量の変更も比例式で可能。
・非線形型薬物…,△訶衢仁粍幣紊之戝翡仕戮急に上がる←代謝酵素の飽和のため
        例)フェニトイン
        △△訶衢仁粍幣紊之戝翡仕戮頭打ちになる
        ←血漿タンパク結合の飽和のため遊離型が増え、組織移行↑CL
        例)バルプロ酸
        ←代謝酵素の自己誘導のため
        例)カルバマゼピン、フェノバルビタール 

 線形型薬物非線形型薬物
薬物血中濃度投与量に比例投与量以上に↑or頭打ち
半減期一定投与量で変わる
速度式一次速度式Michaelis-Menten
薬効・副作用の予測可能困難
 
例)ミカルディス40mg80mgは非線形。血中濃度が急激に上がる。
ミカムロAPからBPになった患者さんには注意。単に2倍ではない!
血圧が下がりすぎる可能性も考慮して、家での血圧測定をしっかり勧める。

 ●鉄則2:腎排泄型薬物と肝消失型薬物
尿中未変化体排泄率fu=尿中未変化体排泄量/(投与量×生物学的利用率)
fu1に近ければ腎排泄型、0に近ければ肝消失型
※添付文書では生物学的利用率が考慮されていない。
※排泄=薬物がそのままの形(未変化体)で出て行く
 消失=薬物が代謝されて、形が変化して出て行く
※効果をもつ活性代謝物は、未変化体と合わせて考える。
 
 腎排泄型薬物肝消失型薬物
肝疾患時血中濃度変化なし不明
肝への負荷少ないあり
腎疾患時血中濃度上昇変化少ない
腎臓への負荷あり少ない
初回通過効果の影響
酵素阻害・誘導の影響
血液透析可能困難
ACEIには腎排泄型薬物、ARBには肝消失型薬物が多い。

 ●鉄則3:定常状態がある薬とない薬
投与間隔/消失半減期が3以下であれば、定常状態がある薬
 
消失半減期の5の時間連続投与することで、血中濃度は定常状態に達する。
 
定常状態にならないと、効果を発揮しない
 
→だんだん効いてくるので、始めに効果が実感できなくても服薬を継続するように。
 →投与をやめて薬が体内から無くなるまでにも、
  消失半減期の
5倍の時間がかかる(補足へ)。

投与間隔/消失半減期が4以上であれば、定常状態がない薬
 
投与初期から効果を発揮する。
 →早期からの副作用に注意DM薬であれば低血糖など。
 →血漿への累積は認められない=累積率1とも表現される。
 
定常状態あるない
投与間隔/消失半減期3以下4以上
定常状態到達時間消失半減期×5最初から一定
効果発現時間定常状態到達時から投与初期から

 
●鉄則4:薬物総クリアランス
CL:単位時間あたりに薬物が消失される血液容積
薬物体内消失速度VCL×薬物血中濃度C
CLtot×Cssave×投与間隔τ=投与間隔間消失量X
投与間隔ごとに投与すべき薬物量=X/バイオアベイラビリティF×塩係数S
S=有効な部分の分子量(活性本体)/全体の分子量(活性本体+塩酸塩などの部分)

 ●鉄則5:単回投与時最高血中濃度
最高血中濃度=体内最大有効薬物量/分布容積
CmaxF×S×DoseVd
Vdは薬が分布する場所の大きさ。大きいほど組織へ移行しやすい=透析不可。 

●鉄則6:定常状態平均血中濃度
定常状態…薬物流入量/時間=薬物放出量/時間
F×S×Dose/τ=CL×Cssave
Cssave=(F×S×Dose/τ)/CL=(F×S×Dose/τ)/(Vd×消失速度定数Kel

 ●鉄則7:定常状態での最高・最低血中濃度
定常状態での最高・最低血中濃度=平均血中濃度±1回投与量での血中濃度上昇幅/2
CssmaxCssminCssave±(FSDoseVd)/2
Cssaveが治療域内でも、CssmaxCssminが治療域から外れているかもしれない。

 ●鉄則8:腎障害時の投与量決定
Giusti-Hayton
腎障害者投与量D(r)=腎正常者投与量−蓄積量
D(r)DD×fu×(1−CLcr(r)CLcr 

クレアチニンクリアランスCLcrの推測
年齢しか分からない場合25才を過ぎるとCLcrは年に1%ずつ低下する。
 CLcr100mL/min−(年齢−25)×1
血清クリアチニン値Scrが分かる場合
 Cockcroft-Gault
 男:CLcr=(140−年齢)×体重/72×Scr
 女:CLcr=男CLcr×0.85
糸球体濾過速度eGFRが分かる場合
 CLcreGFR0.719 

●鉄則9:一次速度過程の投与量変更
新投与量=現投与量×目標血中濃度/現血中濃度

 ●鉄則10:非線形薬物動態
Michaelis-Menten式…酵素が関係する速度式
Vd[S]dtVmax×[S]/(Km[S]
 
V:反応速度  [S]:基質濃度  Vmax:最大反応速度
 
KmMichaelis定数:Vmax/2の時の[S]
ヾ霄素仕戮低い(血中濃度が低い)時:[S]Km
 
VVmax×[S]Km  [S]に比例する一次速度式になる

気質濃度が高い(血中濃度が高い)時:Km[S]
 
VVmax  [S]に無関係のゼロ次速度式になる→消失反応が頭打ち→血中濃度↑↑ 

Michaelis-Menten
式を応用して、
投与間隔間投与量D/τ=Vmax×Css/(KmCss
2パターンの投与量でそれぞれ血中濃度を測定し、連立方程式にして解くと、
VmaxKmの値が得られる。
それらをMichaelis-Menten式に当てはめ、目標血中濃度を決めて計算すると、
その血中濃度を達成するための投与量が求められる。

 ●補足
例えば、副作用が出て薬物を中止した場合に、
その副作用はいつ無くなるか=薬物はいつ体内から無くなるか
・若年者体内薬物消失時間=消失半減期×5
・高齢者体内薬物消失時間=高齢者消失半減期×10 

高齢者消失半減期=若年者消失半減期/(1−fu×高齢者薬物消失能低下率)
高齢者薬物消失能低下率=(若年者CLcr−高齢者CLcr)/若年者CLcr 

(感想)
計算式自体は学生時代を思い出し懐かしいと思えるものも多かったのですが、
それを実際に現場でどう活かすかは全く分かっていませんでした。
今回の講義・SGDで、それが少しだけできるようになった…かもしれません。
添付文書にある薬物動態の項目の重要さを再認識したので、これからはそこもしっかり読むようにします。


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