2013年03月07日
多発性硬化症用薬「ベタフェロン皮下注」の勉強会をしました。
岡山の街の健康応援団!!
岡山市の元気でやりがいのある調剤薬局
”はな薬局”by A.I.E.(Attitude Is Everything.)

多発性硬化症用薬「ベタフェロン皮下注」の勉強会をしました。

2013214

DT@妹尾店
(バイエル)
組成: インターフェロン-β-1b
効能効果: 多発性硬化症(MS)の再発予防及び進行抑制
用法:      通常、成人には800万国際単位を皮下に“隔日”投与 
<多発性硬化症(MS)>
Ÿ   中枢神経系(脳、脊髄、視神経)の慢性炎症性脱髄疾患であり、
  自己免疫性疾患
でもある。 環境因子や遺伝的素因が原因と言われているが、
   はっきりしない。 神経細胞同士をつなぐコードの被膜の役割をする髄鞘(ミエリン)
   に炎症が起きて脱髄(髄鞘がなくなる)が起こり、情報が正確に伝わらなくなる。
   例えば、脳がコップを持つという指令を出しても手が震えるなど、上手くできなくなる。
   ただ、どこに炎症が起こるかで症状は異なり、視力障害、運動麻痺、排尿障害、
   感覚障害、知的・精神的問題などあるが、MS50%は知的・精神的問題と言われている。
   症状の進行としては、ある時期から急に悪化する。
Ÿ     高緯度地域の欧米白人に多く、アジア・アフリカ人に少ない。(岡山県208人)
Ÿ     発症年齢は2050歳。30歳前後が発症のピーク。
Ÿ     女性に多い。男:女=1:3
Ÿ     問診、神経学的診察、MRI検査、電気生理学的検査、髄液検査等するが、
   他の疾患による神経症状を鑑別して、どれにも当てはまらない場合にMSと診断される。
Ÿ     MS治療の3本柱
    
【急性期】   安静、ステロイドパルス療法、血液浄化療法【再発防止、
      進行抑制】インターフェロンβ(ベタフェロン)、免疫抑制剤(適応外で併用されることがある)
    
【慢性期】   症状に合わせた薬物療法(対症療法) 

<ベタフェロン(インターフェロン-β)の特徴>
Ÿ          作用のメカニズムは、MS再発時に炎症を引き起こすサイトカインである
     Th1IFN-γ、IL-12TNF)が炎症を阻止するサイトカインTh2IL-4IL-10TGF-β)
     に対し優位にあるアンバランスな状態を釣り合うように戻す
Ÿ    データとしては、プラセボに対しMS再発までの期間を約2倍(295日)にした。
Ÿ    副作用で主なもの
    
Ø  感冒様症候群(ベタフェロン導入期に多くみられるが、通常6ヶ月程度で改善)
    
Ø  注射部位反応(発赤、痛み、痒み)
    
Ø  臨床検査値異常(血球減少、肝機能異常)など。ほとんどは経過とともに発現率や
        程度は減少し、管理可能。
対策としては…
    
Ø  ベタフェロンの漸減法
     
Ø  ステロイド(低用量の経口を短期間併用)Ø  NSAID(患者のSE発現時間に合わせて併用) 

<使用、保管、廃棄>
Ÿ     製品1バイアル960万国際単位あるが、添付の溶解液は1.2mlの全量を使って
   溶かしたうちの1.0ml800万国際単位)を吸い上げ、投与する。(残りの0.2mlは廃棄)
Ÿ   用時溶解の自己注射(病院で指導を受けて退院)。室温保存。
Ÿ    注射部位のローテーションを守る。
Ÿ    注射針は皮膚に対して90度にして根元まで刺す。
Ÿ    針取り付け後は空気抜きをしない。(皮膚表面に薬がつきやすくなり、皮膚が赤くなる)
Ÿ    注射時、皮膚はあまり強くつまみ過ぎない。(液の逆流防止のため)
Ÿ    特定生物由来製品。記録保存20年(日付、患者名、調剤製品ロット等)。
     用紙はメーカーからもらえる。
Ÿ    使用後の廃棄は病院へ。針付きのものは箱へその他は黒い袋へ
     いずれも専用のものを病院でもらっているはずだが、持たれていない時はメーカー
     から仕入れて薬局で渡す場合も。
Ÿ    使いにくい方用に、自己注射補助器具「ベタウェイ」というのがある。300点保険請求可。
     通常病院での渡しとなるが、薬局では自費で2800円くらいになる。

<その他>
Ÿ          ウートフ現象(体温上昇による一過性の体調悪化で、MSの発作のようなもの)防止のため
     
Ø  熱いお風呂を避ける
    
Ø  体温を上げる様な運動は避ける
    
Ø  冬季は暖房温度を低めに
    
Ø  鍋物の温かい飲食物を避ける
Ÿ   妊娠、出産について
    
Ø  妊娠がMSの進行に影響することはない
    
Ø  MSは遺伝性の病気ではない
     
Ø  一般に妊娠時はMS再発が減少する
    
Ø  妊娠時はベタフェロンの使用をやめる
       MS再発時は重症度に応じてステロイドパルス治療を行う。
       インターフェロンβや免疫抑制剤は妊婦には禁忌。
    
Ø  出産後、ベタフェロンを再開したら授乳は中止  

<考察>
  
多発性硬化症(MS)は特定疾患であり、難治性。通院や実際に患者に起こることなど、健常人からすると種々の負担は計り知れない。ベタフェロンはMSを治すもではなく、再発予防と進行抑制ということだが、少なからず有用な薬である。途中からの急な症状の悪化もあるようなので、早期の薬の開始と継続が大事なことが分かった。より効果的にかつ安全に使えるよう、心的負担の軽減とともに適切使用の指導とアドバイスに努めたい。以上

 
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