2007年04月05日
狭心症とCa拮抗剤
狭心症とCa拮抗剤
 

ゞ洪款匹箸呂匹鵑壁袖ぁ△修慮彊は、その病態は?

 

狭心症とは、心筋に酸素を供給している冠動脈の異常による一過性の心筋の虚血のために、胸痛・胸部圧迫感などの主症状を起こす虚血性心疾患の一つ。

心筋梗塞と異なり、心筋細胞の壊死、血清化学的所見を認めない。可逆性。

 

・原因

労作性狭心症…心臓の冠状動脈にプラークができ、冠動脈を狭くすることによって起こる。

安静時狭心症…冠動脈のれん縮(冠スパスム)を生じ、心筋への酸素供給が不足する。

肥満・高脂血症・高血圧・糖尿病・喫煙・ストレス・過剰飲酒・運動不足など悪疫な生活習慣を続けることによって、狭心症の発症リスクを高めてしまう。

 

・病態

胸に締め付けられるような痛みや圧迫感などの狭心痛が主症状。痛みは前胸部が最も多いが、左肩への放散痛など他の部位にも生じる事がある。他に、呼吸困難、頭痛、嘔吐など。発作は56分続き、大体15分以内には消失する。症状を放置し30分以上続く場合は心筋梗塞の疑いがある。

 

安静時狭心症、不安定狭心症、無症候性心筋虚血とは

 

・安静時狭心症

冠スパスムにより、睡眠中など安静時に症状が出る狭心症。早朝などのほぼ決まった時間に発作が起こりやすい。また労作性狭心症より症状が激しいことが多い。発作中心電図上でSTが上昇(労作性狭心症では発作中STが低下)するものを異型狭心症という。

 

・不安定狭心症

数ヶ月発作がなかったのに毎週発作が起きるとか、安定狭心症だったのが入浴などの軽い労作で発作が現れるなど、症状の現れ方が不規則な狭心症。薬の効き方が悪くなった場合も含まれる。急性心筋梗塞や突然死に移行しやすく注意が必要。近年では急性冠症候群という概念がこれに近い。

※急性冠症候群…急性心筋梗塞と不安定狭心症を併せた概念。冠動脈の動脈硬化巣が破綻して血栓でき閉塞している過程。 

・無症候性心筋虚血

症状の現れない虚血性心疾患。胸痛発作などの心筋梗塞としての症状がないのに心筋梗塞を発症していた状態。無症候性心筋虚血を示す場合、急性心筋梗塞や突然死が起こる際にもはっきりとした症状を出さないことが非常に多い。症状がなくとも通常の狭心症と同じように治療する必要がある。

 

その狭心症に対して、Ca拮抗剤が使用されることが多いどんな目的で使用されているのか。

 

Ca拮抗剤は、細胞外からのCaイオン流入を抑制して血管平滑筋および心筋細胞のCaイオン依存性収縮を抑制する。狭心症に対する作用は

ヾ動脈拡張作用もしくは冠動脈攣縮予防作用

動脈拡張による後負荷軽減作用

心筋に対する陰性変時作用および陰性変力作用

である。

,砲茲蠖感攣請廼ゝ詢未鯀加させ、△鉢により心筋酸素需要量を減じ抗狭心症作用をもたらす。

※陰性変時作用…迷走神経興奮、洞房結節のアセチルコリン感受性が増大し、心拍数が低下する。心不全時は頻脈を抑える効果がある。※陰性変力作用…心筋の収縮力を低下し、心拍出量を低下させる。それとともに腎血流量が低下する。 

夜間や早朝の発作があったり、発作時にST上昇を伴うなど冠動脈攣縮の関与が疑われればCa拮抗剤が適応される。

ヘルベッサー、ワソランは心抑制作用が有り心拍数が低下する。これにより臨床的には徐脈を示すので、徐脈や房室ブロックの例には使えない。心不全や徐脈傾向があればジヒドロピリジン系Ca拮抗剤が有用であるが、一方短時間作用型ジヒドロピリジン系Ca拮抗剤は、この抑制効果が弱く逆に強力な血管拡張作用(頭痛やのぼせをきたす)のため、血圧低下と圧反射により軽度の交感神経活性亢進が生じ頻脈を来すことが多いので注意する。

 

Ca拮抗剤の分類と特徴

第一世代Ca拮抗剤(アダラート・ヘルベッサー・ワソラン)は血中半減期が短い。その一方で即効性がある。アダラート・ヘルベッサーはともに狭心症に対して有用であるが、ワソランは心筋抑制と徐脈作用が強く、抗狭心症薬として単独で使用されることはほとんど無い。

 

通常の剤型のアダラートやヘルベッサーは作用時間は臨床的にみて56時間である。このため、早朝に出現する冠攣縮などの発作の完全な抑制には問題があった。またアダラートでは、頻脈などの反射性の交感神経興奮など降圧に伴う副作用出現の可能性を指摘されている。ヘルベッサーでは房室伝導抑制といった作用も有し、血管選択性は低いとされる。徐放剤の開発により反射性交感神経興奮および短い作用時間などの問題は解消されつつある。

 

第二世代Ca拮抗剤(バイミカード、ニトレナールなど)は、第一世代Ca拮抗剤に比して血中半減期は長く、陰性変力作用は少なく、血管選択性は高い。1日12回の薬剤投与で狭心症の薬物療法が可能になった。

第三世代Ca拮抗剤(アムロジンなど)は第二世代Ca拮抗剤よりさらに血中半減期が長く、作用が緩徐なため神経体液性因子の活性化作用は少ない。むしろ交感神経活動を低下させるとの報告もある。アムロジンには頻脈や心筋収縮抑制作用はほとんど認められないとされている。

※神経体液性因子…交感神経系・RA系・エンドセリン・サイトカイン・酸化ストレスなどのこと。

 

ざ洪款匹砲蓮■達痊氷該泙里澆任呂覆、その他にも多くの薬が選択される。どんなものが使われているか、その目的は?

 

◎:著名効果 〇:有効 ×:無効

 

狭心症の薬物治療は、血管拡張剤やβ遮断剤の中から23種類を合わせて処方される。また冠動脈の動脈硬化を抑え、心筋梗塞症を予防するため、アスピリン・パナルジンなどの抗血小板剤を少量投与する。

 

・亜硝酸剤

一酸化窒素を生成し、グアニル酸シクラーゼを活性化させcGMP増加により静脈血管を拡張させる。

・ニコランジル

血管平滑筋K<sup>+</sup>チャネル開口して活動電位持続時間を短縮させ血管を拡張させる。

・β遮断剤

心筋のβ<sub>1</sub>受容体を遮断し心機能を抑制させ心筋酸素消費量を減少させる。

・抗血小板剤

血小板の活性を抑える作用があるため、血栓が出来にくくなる。

労作狭心症では、心筋収縮力の低下や心拍数の減少により心筋酸素需要を抑制する作用をもつβ遮断剤が基本。

また安静狭心症(異型狭心症を含む)では、末梢血管や冠動脈の拡張作用および冠動脈攣縮の抑制作用を有するCa拮抗剤を基本に、適切に亜硝酸剤の徐放剤やテープ剤を組み合わせる。

心不全や洞不全などの心筋刺激伝導系障害を合併する患者では、心筋における陰性変力作用・伝導系抑制作用の強いワソランやβ遮断剤より、亜硝酸製剤がよい適応となる。一方亜硝酸製剤やジヒドロピリジン系Ca拮抗剤で、低血圧・頭痛・顔面紅潮などの末梢血管拡張による副作用の出現する患者では,ワソランやβ遮断剤が適応となる。

Ca拮抗剤とβ遮断剤の併用をする場合には、心収縮力と伝導系に影響が少ないジヒドロピリジン系製剤を選択する。