2009年02月19日
イルベタン錠(イルベサルタン)の勉強会をしました。
12月11日、イルべタン錠(イルべサルタン)の勉強会をしました。

by  MK@妹尾店


 
<CKDについて>
慢性腎臓病(CKD:chronic kidney disease)は末期腎不全だけでなく、心血管イベント発症(心筋梗塞、脳卒中)の主要なリスクファクターであるとされている。
また、本疾患は生活習慣病の一環ともいわれている。
 

CKDの定義
1.尿異常、画像診断、血液、病理で腎障害の存在が明らか〜特に蛋白尿の存在が重要〜
2.GFR<60(ml/min/1.73
  上記の12のいずれか、または両方が3ヵ月以上持続する
                        

    CKD診療ガイド(日本腎臓学会)

 ・CKD発症の要因
  *加齢
  *高血圧*肥満                                             
   *メタボリックシンドローム
  *高血糖・糖尿病
  *脂質代謝異常
  *喫煙   

生活習慣病・加齢が要因となり腎機能低下・アルブミン尿・蛋白尿を出現させ、さらに心血管イベント(心筋梗塞・脳卒中)の発症が高まるといわれている。そのため、CKDを合併する高血圧症では厳格な血圧コントロール(降圧目標値130/80mmHg未満、尿蛋白1g/日以上なら125/75mmHg未満)が推奨されており、心血管リスクの軽減及び腎障害の進展阻止のために、蛋白尿の管理が重要視されている。また、CKDを合併する高血圧症ではARB及びACE阻害薬が望ましいとされている。

 
<イルべタン錠の特徴>
・半減期  長い T1/2約15時間 (ARBの中で半減期が最も長いテルミサルタン
                           (ミカルディス)とほぼ同等)
・用法用量 通常、成人11回 50〜100咫1日最大200咾泙如
・適応   高血圧症
・長時間作用型、ARB.血圧の日内変動にも影響を与えず、24時間にわたり安定した降圧効果をしめす。(ARBの中で、24時間血圧における血圧降下度の最も大きいオルメサルタン(オルメテック)とほぼ同等   の降圧作用をもつ。)(メーカー採用文献による)


腎障害、糖尿病を合併する高血圧症においても、降圧効果を示すデータがある。また、2型糖尿病による腎症の進展を遅らせるデータもある。顕性蛋白尿の発現に対して予防的効果を示し、早期腎症から顕性腎症への進展を抑制。(糖尿病性腎症は、CKDの代表的病態の一つあり、微量アルブミン尿を認める早期腎症期から蛋白尿が出現する顕性腎症期・腎不全期へと進展。)         
(メーカー採用文献による)


 
・感想糖尿病性腎症が透析導入の原疾患の第1位といわれる昨今、イルべタン錠は、高血圧症だけでなく蛋白尿がみられる腎機能障害に対しても症状進展を抑制する効果があり、これからの発展・適用の広がりも期待される。 
 
2009年02月14日
大腸がん 〜術後補助化学療法と薬剤比較〜
大腸がん〜術後補助化学療法と薬剤比較〜                        
内尾店 KO

まず、日本の主要死因別死亡率
1、悪性新生物

2、心疾患

3、脳血管疾患

4、肺炎


続いて、部位別がん年齢調整死亡率の推移

男性          女性

1、肺         1、大腸

2、胃         2、胃

3、肝臓        3、肺


大腸癌の発生部位と頻度

横行結腸 7%

上行結腸 10%

下行結腸 5%

盲腸   6%

S状結腸 34%
直腸   38%

上記より、大腸がんの治療の必要性あり!!

ガイドラインー術後補助化学療法について
・術後補助化学療法は、治療切除の行われた症例に対して再発を
 抑制し予後を改善する目的で、術後に実施される全身化学療法である。
  Stage祁訥牡發亡悗靴董術後補助化学療法は再発抑制効果と
 生存期間の延長が示されている。
  5FU+LV療法が標準的治療として確立している。

〔適格基準〕

    治療切除が行われたStage祁訥牡癲

    主要臓器機能が保たれている。
  再発高リスクがstage況訥牡發術後補助化学療法を行う場合がある。

 
  経口抗がん剤による術後補助化学療法は、静注5FU+LV療法と
  の同等性が欧米において報告されている。
  国内では、Stage慶渉牡發任UFT投与群が手術単独時に比べて
 優位に優れている結果が報告されている。
 

大腸癌治療切除後stage彊幣紊任錬廓以内に再発が起こる可能性が高い


 
大腸癌の再発部位と再発時期
 再発部位は肝臓が一番多く、時期は約1,6年後

 続いてが多く、時期は約2,5年後


大腸癌切除後の再発症例における再発時期は術後1年以内が
2849%、2年以内が5577%であり、術後1年〜2年の間に再発する例が30%程度あるものと推察される。このことからも、大腸がん術後1〜2年間継続する化学療法が有用であると考えられる。
 

実際に、(TAC−CR)で無再発生存率はUFT投与群のほうが手術単独群より、15,6%高かった。NSASCC−01では無再発生存率はUFT投与群のほうが手術単独群より約20%高かった。


 
UFT/UZELの安全性情報
副作用発現率95,5

主なもの:下痢、口内炎、肝機能異常など

対処法:休薬期間延長、または用量低下

適正使用基準、休薬の目安あり

抗がん剤切り替え時の注意 

治療変更の際、適切な休薬間隔は7日間以上


 
感想

今回の勉強会を通して、術後補助化学療法の有用性を改めて実感しました。
治療における適性基準、休薬の目安、抗がん剤切り替え時の注意点など基礎知識の再確認により、がん患者さんに接する機会はそれほど多くはありませんが、投薬時にメンタル面のケアとともに患者様の適正使用に貢献できればと思いました。


 
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