2013年03月26日
エリキュース錠」について勉強会をしました。

 
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「エリキュース錠」について勉強会をしました。

2013年3月26日

YI@東畦店

【エリキュース錠について】
一般名:アピキサバン
規格:2.5mg、5mg
販売開始年月日:2013年2月 

<価格比較>
・エリキュース:2.5mg=144.9円、5mg=265.2
・イグザレルト:10mg=372.4円、15mg=530.4
・プラザキサ:75mg=132.6円、110mg232.7
・ワーファリン:1mg=9.6
エリキュース5mg12回投与した時の薬価はイグザレルト15mg11回投与した時と同じ薬価。

<効能効果>
非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制 

<用法容量>
15mgを1日2回経口投与。
但し、80歳以上、体重60kg以下、7貔競レアチニン1.5mg/dL以上
   
    〜のいずれか2つ以上に該当した場合12.5mgを12回経口投与

 <作用機序>
外因性及び内因性血液凝固経路の収束点であるFXaを阻害し、トロンビン産生を抑制することで、直接的な抗血液凝固作用および間接的な抗血小板作用を示す。 

<体内動態>
10mg投与したときのBA50%であり、空腹時のCmax,及びAUCは食後に比べ15%〜20%減少する。 

全身クリアランスは約3.3L/hrで投与したうち、約25%が代謝排泄物として糞便中へ、、27%が未変化態として尿中へ、その他胆汁排泄や腸分泌がある。    

  反復投与後体内動態変化
 Cmax(ng/mL)AUC(ngh/mL)TmaxT1/2
2.5mg12回)83.6592.528.4
5mg(12回)205.11548.83.510.1

 
 <副作用>
鼻出血(5%)、血尿(2.6%)など
 <特徴>
・脳卒中発症抑制、大出血発現率の低下、全死亡率の低下の3つ全てをを提唱している初めての薬。
・併用禁忌がない・腎排泄が他より少なく、腎臓に疾患がある患者さんに使いやすい。
 また肝臓疾患のある方にも禁忌ではないので使いやすい。
・錠剤の直径が小さい。  
   エリキュース:
2.5mg=6mm5mm=9.17mm
    
 イグザレルト:10mg15mg=6mm
    
  プラザキサ :75mg=18mm110mg=19mm 

<注意事項>
・本剤は凝固能検査はモニタリング指標にならないので出血など十分に注意する。
VK拮抗剤との切り替えはINR2.0未満になってから本剤を投与する。
  他、イグザレルト等新期薬からの切り替えは次の服用時から切り替える。
・服用し忘れたら気づいたときに服用し(次回服用は6時間開ける)、
  忘れたときは
1回に2回分服用しないこと。
・手術前は24日前に中止する。 

<感想>
風薬などと違い飲みきり終了というわけではないので、薬価の面を考えるとまだワーファリンの方が使いやすいのではないかとも感じられる。しかしワーファリンは定期的に血液凝固能のモニタリングを行い容量の調節が必要と食べ物の制限があった。新規薬はそれらの必要性もなく制限もない。 

ここ数年で心房細動に伴う脳卒中に適応を持つ新規のお薬が発売されているが、まだまだ安全性は確立されていない。今回エリキュースは他の新規薬に比べ副作用出血のパーセントが低い、腎臓疾患がある患者さんにも他の薬より使いやすいなど特徴はあるが、それは使用症例数が少ないからともいえる。これから色々な綻びも出てくると思われるので、薬剤師としては患者さんに対し出血などのリスクなどを理解し観察していく必要があると思う。 

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2013年03月07日
多発性硬化症用薬「ベタフェロン皮下注」の勉強会をしました。
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多発性硬化症用薬「ベタフェロン皮下注」の勉強会をしました。

2013214

DT@妹尾店
(バイエル)
組成: インターフェロン-β-1b
効能効果: 多発性硬化症(MS)の再発予防及び進行抑制
用法:      通常、成人には800万国際単位を皮下に“隔日”投与 
<多発性硬化症(MS)>
Ÿ   中枢神経系(脳、脊髄、視神経)の慢性炎症性脱髄疾患であり、
  自己免疫性疾患
でもある。 環境因子や遺伝的素因が原因と言われているが、
   はっきりしない。 神経細胞同士をつなぐコードの被膜の役割をする髄鞘(ミエリン)
   に炎症が起きて脱髄(髄鞘がなくなる)が起こり、情報が正確に伝わらなくなる。
   例えば、脳がコップを持つという指令を出しても手が震えるなど、上手くできなくなる。
   ただ、どこに炎症が起こるかで症状は異なり、視力障害、運動麻痺、排尿障害、
   感覚障害、知的・精神的問題などあるが、MS50%は知的・精神的問題と言われている。
   症状の進行としては、ある時期から急に悪化する。
Ÿ     高緯度地域の欧米白人に多く、アジア・アフリカ人に少ない。(岡山県208人)
Ÿ     発症年齢は2050歳。30歳前後が発症のピーク。
Ÿ     女性に多い。男:女=1:3
Ÿ     問診、神経学的診察、MRI検査、電気生理学的検査、髄液検査等するが、
   他の疾患による神経症状を鑑別して、どれにも当てはまらない場合にMSと診断される。
Ÿ     MS治療の3本柱
    
【急性期】   安静、ステロイドパルス療法、血液浄化療法【再発防止、
      進行抑制】インターフェロンβ(ベタフェロン)、免疫抑制剤(適応外で併用されることがある)
    
【慢性期】   症状に合わせた薬物療法(対症療法) 

<ベタフェロン(インターフェロン-β)の特徴>
Ÿ          作用のメカニズムは、MS再発時に炎症を引き起こすサイトカインである
     Th1IFN-γ、IL-12TNF)が炎症を阻止するサイトカインTh2IL-4IL-10TGF-β)
     に対し優位にあるアンバランスな状態を釣り合うように戻す
Ÿ    データとしては、プラセボに対しMS再発までの期間を約2倍(295日)にした。
Ÿ    副作用で主なもの
    
Ø  感冒様症候群(ベタフェロン導入期に多くみられるが、通常6ヶ月程度で改善)
    
Ø  注射部位反応(発赤、痛み、痒み)
    
Ø  臨床検査値異常(血球減少、肝機能異常)など。ほとんどは経過とともに発現率や
        程度は減少し、管理可能。
対策としては…
    
Ø  ベタフェロンの漸減法
     
Ø  ステロイド(低用量の経口を短期間併用)Ø  NSAID(患者のSE発現時間に合わせて併用) 

<使用、保管、廃棄>
Ÿ     製品1バイアル960万国際単位あるが、添付の溶解液は1.2mlの全量を使って
   溶かしたうちの1.0ml800万国際単位)を吸い上げ、投与する。(残りの0.2mlは廃棄)
Ÿ   用時溶解の自己注射(病院で指導を受けて退院)。室温保存。
Ÿ    注射部位のローテーションを守る。
Ÿ    注射針は皮膚に対して90度にして根元まで刺す。
Ÿ    針取り付け後は空気抜きをしない。(皮膚表面に薬がつきやすくなり、皮膚が赤くなる)
Ÿ    注射時、皮膚はあまり強くつまみ過ぎない。(液の逆流防止のため)
Ÿ    特定生物由来製品。記録保存20年(日付、患者名、調剤製品ロット等)。
     用紙はメーカーからもらえる。
Ÿ    使用後の廃棄は病院へ。針付きのものは箱へその他は黒い袋へ
     いずれも専用のものを病院でもらっているはずだが、持たれていない時はメーカー
     から仕入れて薬局で渡す場合も。
Ÿ    使いにくい方用に、自己注射補助器具「ベタウェイ」というのがある。300点保険請求可。
     通常病院での渡しとなるが、薬局では自費で2800円くらいになる。

<その他>
Ÿ          ウートフ現象(体温上昇による一過性の体調悪化で、MSの発作のようなもの)防止のため
     
Ø  熱いお風呂を避ける
    
Ø  体温を上げる様な運動は避ける
    
Ø  冬季は暖房温度を低めに
    
Ø  鍋物の温かい飲食物を避ける
Ÿ   妊娠、出産について
    
Ø  妊娠がMSの進行に影響することはない
    
Ø  MSは遺伝性の病気ではない
     
Ø  一般に妊娠時はMS再発が減少する
    
Ø  妊娠時はベタフェロンの使用をやめる
       MS再発時は重症度に応じてステロイドパルス治療を行う。
       インターフェロンβや免疫抑制剤は妊婦には禁忌。
    
Ø  出産後、ベタフェロンを再開したら授乳は中止  

<考察>
  
多発性硬化症(MS)は特定疾患であり、難治性。通院や実際に患者に起こることなど、健常人からすると種々の負担は計り知れない。ベタフェロンはMSを治すもではなく、再発予防と進行抑制ということだが、少なからず有用な薬である。途中からの急な症状の悪化もあるようなので、早期の薬の開始と継続が大事なことが分かった。より効果的にかつ安全に使えるよう、心的負担の軽減とともに適切使用の指導とアドバイスに努めたい。以上

 
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