2009年11月02日
5α還元酵素阻害剤「アボルブカプセル」の勉強会をしました
『アボルブカプセル0.5mg』の勉強会をしました。
by MH@妹尾店     

 
高齢化が進む ⇒ 前立腺肥大症・前立腺癌の増加傾向

 
 アボルブ(デュタステリド):5α還元酵素阻害薬
 攜能・効果】前立腺肥大症
前立腺肥大症に適応を持つ5α還元酵素阻害薬としては日本初 
前立腺容積30
ccで中等〜軽症 (正常:1015 cc 肥大:20 cc〜)
                  
   
         30 cc
以上の患者がアボルブの対象

 ◆攤醉儺―】

 
テストステロン -----------------------→ ジヒドロテストステロン↓↓
              5α還元酵素 
            ↑ 
1型2型両方を阻害 
           
アボルブ             

 
※テストステロン:男性ホルモンの一種で、精巣・副腎で合成・分泌される。
          骨格や筋肉の成長促進性欲・性衝動の亢進、毛髪を太くする
                    作用などがある。
ジヒドロテストステロン:テストステロンよりもホルモン活性が強く、これは悪玉男性ホルモン
                        ともいわれる。
            過剰につくられると厄介で、ジヒドロテストステロンが前立腺肥大や
            薄毛の原因となる。

 
※1型5α還元酵素:皮膚や肝臓に多い
  2型5α還元酵素:前立腺に多い

 
★治療効果が出るまで、通常6ヶ月間の治療が必要

 
*効果がゆっくりな理由
   アボルブは5α還元酵素のみを阻害(=作用点が少ない)
   抗アンドロゲンのように視床下部や下垂体などへの作用がない。
   つまり安全性が高い
   アボルブは安全性を優先させた薬でもある。
      ⇒効果を早くするためにはαブロッカーとの併用

 
 *αブロッカーとの違い
   αブロッカー狭くなった尿道を広げる 自覚症状の改善
   アボルブ大きくなった(30 cc 以上)前立腺を小さくする

 
 【アボルブ投与中の注意】
  投与6ヶ月後より、PSAを約50%低下させる。
  しかし、PSAが低下したからといって前立腺癌の心配がないというわけではない。
  したがって・・・

  
*アボルブ投与中の患者で、アボルブ投与前のPSA値が基準値未満であっても、
   前立腺癌の診断を除外しない
  *アボルブを6ヶ月以上投与している患者のPSA値を評価する際は、
   測定したPSA値を2倍した値を目安として基準値と比較
 

  アボルブの投与中止後6ヶ月以内に、PSA値は投与開始前の値に戻る。

 ※アボルブでPSAが低下する理由
  PSAは遺伝子レベルでアンドロゲンによってその産生が抑制されており、
  アンドロゲンがアンドロゲン受容  体に結合することによりPSAの遺伝子の転写
  が促進され、PSAが産生される。
  
  アボルブはジヒドロテストステロンを低下させ、アンドロゲン受容体と結合すること
  を抑制する。
  そのため、PSAの遺伝子の転写が抑えられ、それによりPSAが低下する。

 
ぁ擇修梁召虜醉僉
 プラセボと比較して
  アボルブの2年間の投与により、
   *急性尿閉の相対リスクが57%優位に減少
   *前立腺肥大症に関連した外科的治療の必要性が48%優位に減少
  1年間の投与期間を通じて尿流の改善も認められた 

ァ敝作用】
  勃起不全 リビドー減退 乳房障害 など

Α敖敢沺ε衞瑤砲いて】
 *一包化不適 光にあたるとジブチルヒドロキシトルエン(溶出性に関わる添加物)
                が出てしまうので溶出性に影響
                含量も下がってしまう

 *食前、食後など、いつ服用しても効果は同じ

 
感想:アボルブはαブロッカーとちがって即効性がないため、患者さんが効果を実感できる
    までの間のコンプライアンスをサポートするためには、なぜ効果がゆっくりであるかの
    分かりやすい説明や安心感を提供する必要があると感じました。