2011年03月05日
「骨粗鬆症の治療剤フォルテオ」の勉強会をしました。

「骨粗鬆症の治療剤フォルテオ」の勉強会をしました。
                                           2001年3月4日
                            By MI@内尾店


<テリパラチド(遺伝子組み換え)注射剤>
ヒトの副甲状腺ホルモン(PTH)がもと。PTHは、ヒトの副甲状腺から分泌されるホルモンで、骨の代謝をコントロールしている。このPTHの活性の原因となる部分ペプチドを抜き出し、遺伝子組換えにより作られた注射剤。 

<効能・効果>
骨折の危険性の高い骨粗鬆症
腰椎骨密度の平均変化率は12カ月で10.04%18カ月で11.93%増加。 

<用法・用量>
11回20μgを皮下に注射する。
一生に一度。投与期間18カ月まで。(ヒトの2.448倍にあたるAUCにおいて、ラットに皮下投与したがん原生試験で、テリパラチドの投与量及び投与期間に依存して骨肉腫を含む骨腫瘍性病変の発生頻度が増加したため) 

<特徴>
  本邦初の骨形成促進剤
副甲状腺ホルモン(PTH)は持続的に投与すると骨吸収が促進されるが、間歇的に投与すると骨形成が促進される。 

フォルテオは骨吸収・骨形成ともに促進させるが、骨吸収よりはるかに骨形成を促進し、骨芽細胞に作用することで、骨量を上昇させることができる。
 

一方、骨吸収抑制剤は骨吸収・骨形成ともに抑制する。破骨細胞に作用することで、骨吸収を抑制して骨量を維持することができる。
 

☆骨を吸収する破骨細胞及び骨を形成する骨芽細胞がそれぞれ独立に
 活動するのではなく、これらの細胞は互いにカップリングしている。
 破骨細胞と骨芽細胞はカップリングしているので、骨吸収、骨形成の
 どちらか一方のみに作用させることは今のところ不可能。

   カップリング:破骨細胞を骨表面で分化させる中心的役割は骨芽細胞
   が果たし,骨吸収により生じた骨吸収窩を埋め戻すために骨芽細胞
   活性化するのは破骨細胞の役割である、というように破骨細胞と骨芽
   細胞が共役していること。
 

 
骨折発生リスクを抑制
すでに骨折経験のある患者においても相対的なリスクを65%抑制した。(中等度/重度新規椎体骨折90%・重度新規椎体骨折100%抑制) 

<禁忌>
高カルシウム血症の患者、骨肉腫発生のリスクが高いと考えられる患者、妊娠又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦、本剤に対し過敏症の既往歴のある患者。 

<相互作用>
活性型ビタミンD製剤、ジギタリス製剤
※禁忌の薬剤はなし 

<副作用>
頭痛、悪心 (2、3日の休薬で症状改善)
※特に重篤な副作用はなし 

<使用方法>
基本的には、インスリンの自己注射と同じ。
ポイント
  空打ちははじめの1回のみ
  お腹か太もも(お腹の方が痛くない)
  針はゆっくり、まっすぐさす
  押したまま5秒待って抜く
  使用前、使用中も冷蔵庫で保存
☆高齢者で手が震えて注射しにくい場合はテーブルにおいてぶれないように
 固定して打つ。
 

<感想>
今までの骨粗鬆症治療薬(骨吸収抑制薬)は、患者さん自身の効果の実感が薄く、「この薬はいつまで飲むの?」「意味あるのかな?」と聞かれることがありました。しかし、フォルテオは実際に目に見えて骨密度が上昇する。18カ月投与と期間が決まっているので患者さんにとって、投与する意義を感じられる薬なのではないかなと思いました。

現状維持ではなく、骨量を上げて骨折リスクを軽減できるということは患者さんのQOLの向上に繋がるのではないかと思います。