2014年01月24日
COPD治療剤「ウルティブロ」の勉強会をしました。
  
岡山の街の健康応援団!!
岡山市の元気でやりがいのある調剤薬局
”はな薬局”by A.I.E.(Attitude Is Everything.)

世界初、LAMA/LABA配合の気管支拡張薬ウルティブロの勉強会をしました。

 2014年0124
by MI@東畦店

 

 気管支を拡げる薬で、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療に用いる。

 
「慢性閉塞性肺疾患」いわゆるCOPDは慢性的な気道の閉塞症状をともなう肺疾患の総称で、これには慢性気管支炎と肺気腫が含まれる。
たばこの煙などの有害物質を長期間にわたり吸入することで肺に発症する可逆性が低い進行性慢性疾患で、主な症状は咳・痰や動作時の呼吸困難など。患者さんのQOLが著しく低下するだけでなく、症状の進行によってやがては呼吸不全を起こし、生命を脅かす可能性のある病気。 

ウルティブロには2種類の気管支拡張薬が配合されていて、1つは長時間作用性抗コリン薬のグリコピロニウム(シーブリ)。同系としては効き目が早く作用時間の長いもの。もう1つはβ2刺激薬のインダカテロール(オンブレス)。こちらも長時間作用型で、吸入後すみやかに効果があらわれ約24時間持続して心臓への負担が少ないもの。
作用が異なるこれら2成分の相加作用により気管支拡張作用が増強し、すぐれた呼吸機能改善効果を発揮する。 
LAMALong Acting Muscarinic Antagonist):長時間作用性抗コリン薬
LABALong Acting β2 Agonist):長時間作用性β2刺激薬

 ☆薬理
気管支平滑筋は自律神経系が調節を担っていて、アセチルコリンM受容体、アドレナリンβ2受容体が主に分布し、M受容体刺激により収縮、β2受容体刺激により弛緩する。

 グリコピロニウムは、気管支平滑筋のM受容体に結合し、副交感神経節後繊維末端から放出されるアセチルコリンの作用を阻害して、気管支平滑筋を弛緩(拡張)させる。またインダカテロールは、気管支平滑筋のアドレナリンβ2受容体に結合し、アセチルコリンの放出を減少させて気管支平滑筋を弛緩(拡張)させる。 

ヒト肺組織において、M受容体密度は中枢気道に近いほど高く、β2受容体密度は末梢気道に近いほど高いことが示されていて、ウルティブロはヒト肺全領域で最大の気管支拡張を得るために有用と考えられる。 

☆組成・性状
 ・1カプセル中グリコピロニウム臭化物63㎍(グリコピロニウムとして50㎍)
  及びインダカテロールマレイン酸塩
143㎍(インダカテロールとして110㎍)
 ・キャップが黄色透明、ボディが無色透明の3号硬カプセル
 ・白色の粉末 

☆効能・効果
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解(長時間作用性吸入抗コリン剤及び長時間作用性吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)

使用上の注意・・・
COPDの増悪時における急性期治療を目的として使用する薬剤ではなく、
         
COPDの症状の長期管理に用いること。 

☆用法・用量
通常、成人には1回1カプセル(グリコピロニウムとして50㎍及びインダカテロールとして110㎍)を1日1回本剤専用の吸入用器具を用いて吸入する。内服しても害はないが、バイオアベイラビリティーが低いので効果もない。 過度の使用により不整脈、心停止等の重篤な副作用が発現する危険性があるので、1日1回を超えて投与しないこと。 

☆安全性
主な副作用は、咳嗽、口内乾燥など。重大な副作用は、重篤な血清カリウム値の低下及び心房細動。抗コリン作用により、閉塞隅角緑内障の患者と前立腺肥大等による排尿障害がある患者には投与禁忌。

 ☆吸入器「ブリーズヘラー」の特徴  
目で見る・・・透明のカプセルに薬剤が充填されているため、カプセル内の
       白色粉末薬剤を確認できる。
  
耳で聞く・・・吸入した時、カプセル充填部(穴)の中で「カラカラ」という
       カプセルの回転音が聞こえる。
  
舌で感じる・・添加物として乳糖が含まれているため、吸入直後に口の中でかすかに
       甘みを感じることができる。
 

☆ウルティブロの特性のまとめ
・1剤でLAMALABAの異なる作用機序による気管支拡張作用を有し、1日1回1吸入で、投与後5分から優れた呼吸機能(FEV1)改善効果を示す。
COPD患者の「QOL」、「息切れ」において、投与期間を通じて、プラセボに比べ有意な改善効果を示す。
COPDの増悪回数を減少させ、優れた増悪抑制効果を示す。
・ブリーズヘラーによる投与によって、「見る」「聞く」「感じる」ことで、吸入を確認できる。

 ☆まとめと考察 
COPD治療の主役は気管支拡張薬。国内のガイドラインでもLAMAあるいはLABA単剤で効果不十分な場合は、LAMALABAの併用が推奨されている。ウルティブロの処方対象は、このような単剤で治療効果が不十分な場合、または症状がより重症なCOPDに対してで、長期管理薬として定期吸入することで呼吸が楽になり、息切れ症状をやわらげることができる。 

今までは2剤以上の吸入薬の使用には2つ以上の種類の異なる吸入器を用いる必要があったが、高齢者が多いCOPD患者にとっては、1回の吸入で十分な気管支拡張効果が発揮され、速やかに呼吸困難などの症状改善が得られるのは、とても有り難いことだなと思いました。 

ただ問題点をあげるとするならば、
・カプセルをアルミシートから押し出さずに剥がして出さなければならない。
・カプセルが小さすぎて持ちにくい。
・カプセルが静電気でくっついてしまうと、カラカラと音がしない。
・ブリーズヘラーの穴を開けるボタンが押しにくい。など、高齢者にとっては難しそうに思える事がいくつかあることです。

これらの点が少しでも改善されれば、より使いやすい薬剤になると思いました。
 


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