2010年09月14日
「ロゼレム」についての勉強会をしました。

ロゼレムの勉強会をしました
平成22年9月14日            By  MH@妹尾店

 

ロゼレム (バラ色の眠剤・・・ローズ・レム睡眠 ロゼレム)

 
   メラトニン作動薬
  →自然な眠りを起こす睡眠ホルモン:脈拍、体温、血圧を低下させる。

    
メラトニンは牛乳やバナナなどに含まれるトリプトファンから、
  セロトニン→メラトニンという流れで作られる。新生児ではほとんど生成されず、
  10代でピークになる。メラトニンが減り始めると思春期が始まると言われている。
  その後は年齢と共に減り続ける。
 

  
メラトニン作動薬であるロゼレムを、メラトニンと比較 
  ・作用時間 T1/21.52hr (メラトニンはT1/20.5hr
  ・メラトニンの317倍の親和性、活性がある。
  
・ふとんに入って眠るまでの時間を短くする。(メラトニンも短くするが弱い)
  ・睡眠時間が延びる。3ヶ月で約40分延びると言われている。
   (メラトニンはほとんどなし)

 
   GABA、ベンゾジアゼピンとのちがい
   GABA、ベンゾジアゼピンは鎮静・依存性があるが、
   ロゼレムは生活リズムを整えるもの。向精神薬、習慣性にはなっていない
      →不安感、焦燥感、依存、止めた時のリバウンドなどがない。

 
   早い人では初日で効果が出る。
   ※海外では時差ぼけ防止にも使われる つまり短期使用も可能

  
最高血中農度は1hrがピーク(歯みがきの時に服用するといいかも)
   肝代謝代謝
   経路が同じであるデプロメロールやルボックスの併用注意!
   これらの作用が強くなる恐れあり。

  
ロゼレム20倍量の服用で(そんなに重症ではない)頭痛などの副作用発現
   → 大量に服用したとしてもそんなに危険ではない。


 
☆ロゼレムがおすすめな患者さん☆
   ・高齢者 メラトニンが減っているため。
   ・軽症の不眠で睡眠薬初めての患者さん
    (すでに眠剤を使用している患者さんにはあまり効果がない・・・)
   ・生活習慣がみだれている人の約1/3は眠れない。そういう患者さんに。
  他にもネシーナ錠、メタクト配合錠LD HD、ユニシア錠LD HDの勉強会もしました。

 ネシーナ
4種類目のDPP−4阻害薬 

  
25mg  12.5mg  6.25mgの3種類あり、主に25mgを使う。
   大きさは同じで、色の違いあり
   1日1回の服用
  中等度腎機能障害患者:1/2量(12.5mg
  高度腎機能障害患者/末期腎不全患者:1/4量(6.25mg 
   →他のDPP−4阻害薬は腎機能悪い患者さんには使えなかった
   作用機序は他のDPP−4阻害薬と同じ
   用量依存なので余分なインスリンを出さずにすむ
   →SU剤と比べて・・・
     ・低血糖少ない
     ・脾臓への負担少ない 
     ・インスリンが出すぎるとお腹がすいて食べ過ぎるが、
      出すぎないのでお腹すかない。つまり、体重増加がない。
   α−GIとの併用が唯一可能なDPP−4阻害薬
   α−GIとの併用でGLP−1分泌増加(相乗効果)
               
       ・α細胞からグルカゴン分泌低下
       ・脳において:食欲を抑える
       ・胃において:食物の胃からの排出を遅らせる

 
メタクト配合錠 LD HD ・・・メルビン+アクトス  
   1日1回1錠朝食後に経口投与(メルビンを分2で服用している患者さんなどに適している)
   女性に投与する場合は浮腫の発現に注意
   薬価がアクトスと同じユニシア配合錠 LD HD ・・・ブロプレス+アムロジン
   1日1回1錠を経口投与   高血圧治療の第一選択薬としては用いない
   → すでにブロプレス、アムロジンを合わせて服用している患者さんに用いられる。

 感想:ロゼレムは今までの眠剤とは全く違うもので、すごく体に優しそうな薬である
    と感じました。私の親もこれから年齢を重ねていくうちに寝つきについて訴えること
    があるかもしれません。そんな時、ロゼレムがおすすめだなと思いました。

 
2010年09月13日
「フリバス錠」についての勉強会をしました。

「フリバス錠」の勉強会をしました。        
                             平成22年9月13日        By AN@妹尾店
 

前立腺肥大の通院患者数は現在約
80万人。
潜在患者数も多く、増加が予想されている。

 
●前立腺肥大の自覚症状
・排尿症状…尿量の減少、尿線細小化・途絶、腹圧排尿、尿閉→主に前立腺が関与
・蓄尿症状…頻尿、尿意切迫感、切迫性尿失禁→主に膀胱が関与
夜間頻尿に関与し、排尿障害患者の多くが夜間頻尿で悩んでいる。

 
●α1ブロッカー
・フリバス(ナフトピジル)
  T1/2β=13.2hr / 11回投与
  α1受容体サブタイプ親和性 α1A:α1B:α1D5.4116.7
  胆汁排泄で、腎機能障害患者に対しても容量を変更せず使用可能
・ハルナール(タムスロシン)
  T1/2β=9hr / 11回投与
  α1受容体サブタイプ親和性 α1A:α1B:α1D15.314.6
  尿中排泄で、腎機能障害患者に対して慎重投与
・ユリーフ(シロドシン)
  T1/2β=23hr / 12回投与
  α1受容体サブタイプ親和性 α1A:α1B:α1D583110.5
  胆汁排泄で、腎機能障害患者に対して慎重投与 

●α
1受容体サブタイプの分布
  ヒト膀胱排尿筋 α1A34%、α1B0%、α1D66%
  ヒト前立腺 α1A46.0%、α1B8.4%
  α
1D45.6%α1Dを阻害することにより一回排尿量が増加し、
  一日排尿回数が減少することからα
1Dに親和性の高いフリバスは
  蓄尿症状に有効と思われる。

 
●フリバス錠増量によるQOLの改善
フリバス錠50mg68週投与でQOLが改善したのは42.9%
効果不十分例57.1%にフリバス75mg68週投与でQOLが改善したのは54.9%
増量することにより半数以上の症例でQOLが改善する。

 ●フリバスと塩酸タムスロシンのクロスオーバー試験
最大尿量率・残尿量はどちらも優意に改善。(優位差なし)
夜間排尿回数もどちらも改善したが、塩酸タムスロシンが夜間排尿回数3.43回に対しフリバスは3.42.3回と優位に改善。
初尿意量(初めて尿意を感じた時点の膀胱容量)もどちらも優位に改善したが、フリバスがよりよく改善。
また、無抑制収縮を改善する例もあった。

 
●フリバス75mgとシロドシン8mgのクロスオーバー試験
効果は同等。
夜間多尿に関してはフリバス有効率72%に対し、シロドシンは52%

 ●副作用
フリバスの副作用発現率は承認時4.42%、使用成績調査時2.77%と低く、一日投与量を増量しても頻度に差はなかった。

 
フリバスの主な副作用…めまい・ふらつき、立ちくらみ(いずれも1%未満)
シロドシンの主な副作用…射精障害、口渇、下痢、軟便(いずれも前立腺や唾液腺等のα1Aを阻害することにより起こる)
塩酸タムスロシンの主な副作用…めまい、胃部不快感(いずれも0.15%未満) 

[
考察]
蓄尿症状改善効果にα1ブロッカーでこれほど優位差があるのに非常に驚いた。
11回投与で、腎機能低下例にも問題なく使用でき、増量することにより症状が優意に改善、副作用は増量しても頻度が変わらない非常に使いやすい薬剤だと思う。