2011年07月07日
SABAの特性をも持つユニークな「シムビコート」の勉強会をしました。
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岡山市の元気でやりがいのある調剤薬局
”はな薬局”by A.I.E.(Attitude Is Everything.)

H23年6月29日(水)

「気管支拡張治療から抗炎症治療へ変わってきた気管支喘息治療」について、及び「シムビコートタービュヘイラーの有用性」について勉強しました。
 
 東畦店(Ms)M・I 

気管支喘息は、繰り返す咳、喘鳴、呼吸困難が特徴で、夜間から早朝にかけて多く認められる疾患です。
以前は、種々の刺激に対する気道反応性の亢進や、気道狭窄を特徴とする
機能的なものと考えられていましたが、最近では、その根本的な病態には炎症が存在しているという考え方に変化してきました。従って薬剤による治療も、発作の治療から予防の治療に変わってきています。

 
喘息の基本病態は気道の慢性炎症
喘息では、症状がない時でも気道の炎症が起きていて、その結果として気道の過敏性が亢進し、過敏になった気道に増悪因子(タバコ、アレルゲン、ストレス、ウイルス感染等)が加わると、気道が狭窄して喘息症状が出現する。また気道の炎症が慢性的に続くと気道が傷害され、気道構造の変化(気道リモデリング)が起こり、さらに気道過敏性が亢進する。

 
☆気道の炎症とは? 
気道の粘膜に好酸球、肥満細胞、Tリンパ球などの細胞が浸潤することをいう。そしてこれらの細胞からヒスタミンやロイコトリエンなどの化学物質が放出され、気道の平滑筋が収縮したり、粘膜がむくんだり、粘液の分泌が多くなり、その結果、気道が狭窄して喘息の症状が出現する。

☆気道過敏性の亢進とは?
 
好酸球から放出される化学物質によって気道の上皮細胞がはがれ、刺激を感じる神経がむきだしになって気道が過敏になり、わずかな刺激でも敏感に反応して狭窄する状態。

☆気道狭窄とは?
喘息患者の気道は、気管支平滑筋の収縮、気道壁の浮腫、気道分泌の亢進、さらに気道壁のリモデリングによって狭窄し、気管支に空気が通りにくい状態になっている。この気道狭窄は発作性に繰り返し起こり、治療により、または自然に寛解する。

☆気道リモデリングとは?
 気道で炎症が起こって喘息発作が起こると、気道の粘膜は一時的に破壊や変化が起こり、 治療や自然治癒力によって、やがて「修復」され「再構築」される。 リモデリング「再構築」とは、前と同じ状態になるけれど、少し違って悪い方に修復されたことをいう。その結果、前よりも呼吸機能が落ちることになる。気道は慢性に少し狭窄した状態になり、なかなか元に戻らない(非可逆性)ばかりか、さらに気道の過敏性が亢進した状態になり、同程度の刺激でも著しい内腔の狭窄が起こることになる。

喘息治療の第一選択薬は吸入ステロイド薬
かつて薬剤による喘息治療は、起こってしまった発作を気管支拡張薬でおさえること(発作の治療)が中心になっていたが、最近では、気道の炎症をおさえて発作が起こるのを予防すること(予防の治療)が中心になってきている。

2009
10月に発表された、喘息予防・管理ガイドライン(JGL)2009によると、喘息の治療目標は、「症状、増悪がなく、呼吸機能も正常なレベルに薬剤の副作用なく持ち込むこと」とある。すなわち、症状がなく、健康人と変わらない日常生活が送れるようになることを目標としている。したがって、喘息の治療は、気道の炎症を抑えながら同時に狭くなった気道を改善し、発作を予防していくことが重要となる。 

喘息の気道は症状がない時も炎症が起こっているので、まず
ICS(吸入ステロイド薬)による炎症予防が治療の基本となる。一方、炎症の結果として気管支収縮が起こるので、ICSを使用していても症状が十分改善しない場合は、LABA(長時間作用性β刺激薬)や抗炎症作用と気管支拡張作用をもつLTRA(ロイコトリエン受容体拮抗薬)、テオフィリン徐放製剤などを併用する。そして発作に対しては、SABA(短時間作用性β刺激薬)を使用する。 

新しいガイドラインにも、気道炎症抑制の治療に効果的な吸入ステロイド薬は、治療ステップ1から第一選択薬として使うよう明記されている。
ステロイドというと敬遠されそうだが、吸入の場合ごく少量の薬剤しか使われておらず、一部が口腔粘膜や胃・腸の粘膜から吸収されるが、大部分は肝臓を最初に通過する時に効力をなくすので、安全性も確認されている。
このように喘息治療は吸入ステロイド薬(ICS)がベースとなっているが、治療ステップ2以上では、ICS+LABA配合剤の使用も推奨されている。

 
シムビコートタービュヘイラーについて 
ドライパウダー吸入式喘息治療配合剤
 
ブデソニド
(ICS)/ホルモテロールフマル酸塩水和物(LABA)吸入剤 

☆組成・性状
 
1回吸入量:ブデソニド
160μg・ホルモテロールフマル酸塩水和物4.5μg 
本体白色、回転グリップ赤色の合成樹脂製の吸入器
(タービュヘイラー)に充填されたドライパウダー式吸入剤。内容物は白色~微黄白色の粒。

☆効能・効果
 
気管支喘息
(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)

☆用法・用量
通常、成人には、11吸入を12回吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが、1日の最高量は14吸入12(合計8吸入)までとする。

☆特徴
ICS/LABA配合剤なので、ガイドラインにおける治療ステップ2から使える薬剤。
*ホルモテロールは、LABAでありながらSABAに匹敵する速効性を持ち、他のβ2 刺激薬と同じ割合で受容体に結合した場合でも、より高いβ2刺激作用を発揮する「ストロングパーシャルアゴニスト」である。 
*中枢気道から末梢気道までの炎症部位への到達、沈着に優れる至適粒子径は
2~3μmとされているが、シムビコートの粒子径は2.4~2.5μmなので気道や肺全体に効率よく到達し、従来薬が行き届かなかった部位でも抗炎症効果を発揮すると考えられる。 

シムビコートは強力な
LABAで、気道を拡張させたところに、吸入1分後から長期にわたり、中枢から末梢気道全体の炎症部位にまんべんなくステロイドが行き渡り、安定した炎症コントロールができる薬剤である。
患者さんが喘息治療薬に期待する「効き目の早さ」と、医師が期待する「発作や増悪の抑制といった効果の持続」という両方のニーズを同時に満たしているといえよう。 

☆あえて弱点をあげるとすれば・・・
 
1回の吸入量がごくわずかで、刺激が少なく、吸った感じがしないので、薬を上手に吸入できているかどうか不安になることがある。(むせなくて良いという意味では利点ですが。) 
*吸入器の小窓には、おおよその残りの吸入回数しか表示されておらず、製品によって多少の位置のズレが生じること。
 

まとめと感想
  
喘息の基本病態は慢性的に起こっている気道の炎症で、この炎症をおさえる治療を早期からしっかりしておかなければ、気道過敏性が亢進したり、狭窄がひどくなったり、気道リモデリングが引き起こされるということが、よくわかりました。 
 

喘息治療の第一選択薬である
ICS(吸入ステロイド薬)は、抗炎症作用が強力で、しかも、通常の使用量では副作用がほとんどない薬であるにもかかわらず、日本では4人に1人ぐらいしか使われていないということも知り、とても残念に思いました。

多くの患者さんに炎症をおさえる治療の必要性を良く理解してもらい、
ICSを正しく使用し続けてもらうために、吸入指導の徹底も必要な事ではないでしょうか?指導は1回きりでなく複数回行う(患者さんのピークフロー値が低下してきた時とか)等、医師も薬剤師も、もっと努力しなければいけないなと思いました。 

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