2013年05月07日
本邦初 成人期AD/HD治療薬ストラテラの勉強会をしました。

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コンサータ錠との違いも含めて
本邦初 成人期AD/HD治療薬ストラテラの勉強会をしました。


2013年04月22日

MI@東畦店
                  
ストラテラはコンサータに続く国内2番目のAD/HD治療薬であり、日本で初めて成人期AD/HDへの適応が承認された薬剤である。

 AD/HDとは?
Attention-Deficit/Hyperactivity Disorderの略で、日本語では注意欠如・多動性障害という。脳の機能的な障害が原因と考えられる発達障害の1つで、著しい不注意や多動性、衝動性といった中核症状が見られる。これらの症状は、学校や職場、家庭などの社会生活において機能障害をもたらし、心身の健康や社会生活に深刻な影響を及ぼす可能性がある。 

主な症状
☆不注意・・・集中して話が聞けない、金銭の管理ができない、計画通りに実行できない、
      忘れ物や無くし物が多いなど。
☆多動性・・・よくしゃべる、落ち着きがない、貧乏揺すりなど体の一部を動かすなど。
☆衝動性・・・短気、易刺激性、思いつきをすぐ言動に移す、危険な運転など。

小児期のAD/HDの有病率は4~12%といわれているが、そのうちの約50~70%の患者が成人期に至っても病状が持続している。
個人差はあるが、大人のAD/HDは子供の頃と比べて多動性が弱まり不注意が目立つ傾向にあり、社会的な立場も変化するため、それぞれの症状の現れ方も子供の頃とは変わってくる。そして成人期のAD/HDでは併存症が多く、主症状としてうつ状態や不安症状等があるため、うつ病、不安障害、双極性障害などとの鑑別も必要となってくる。

AD/HD症状の原因は?
今のところ、脳内のノルアドレナリン(NA)の前駆体であるドパミン(DA)の不均衡によって起きている可能性が高いとされている。 
・シナプス間隙に出る
NADAの数が少ないか? 
NADAの再取り込み量が多いか?
またはその両方で濃度が下がることによりAD/HDがおこるのではないかと考えられる。

補足:生合成過程 L−チロシン→L−ドーパ→ドパミン→ノルアドレナリン→アドレナリン

 中枢神経刺激薬コンサータ(メチルフェニデート塩酸塩 徐放性製剤)の作用機序
メチルフェニデート塩酸塩の一般製剤であるリタリンはナルコレプシーに適応があるが、徐放性製剤であるコンサータは小児期におけるAD/HDの治療に用いられる。
中枢神経刺激薬であり、脳神経系に直接作用してDAの放出を促したり、DANAが再取り込みされるのを阻害して、結果的にDANAが増えた状態を保つ薬効を表す
中枢神経刺激薬の特徴として、直接DAの放出に働きかけるので作用発現が早く、また大脳前頭皮質という特定された場所だけでなく、幅広く脳の他の場所にも直接作用してドパミン系の神経機能不全を改善することから、作用範囲が広いという特徴をもつ。
そして徐放製剤であることから、約12時間効果が持続し、朝1回の服用で学校での昼間の服用が省けることになる。 

非中枢神経刺激薬ストラテラ(アトモキセチン塩酸塩)の作用機序
脳の前頭前野の神経終末にあるノルアドレナリントランスポーターを選択的に阻害し、NA及びDAの再取り込みを阻止することで、これらの神経伝達物質の脳内濃度を上昇させる。
(前頭前野にはドパミントランスポーターが少ないので、DANAトランスポーターから再取り込みされようとしている。)
線条体と依存形成に関わる側坐核ではDA濃度は上昇しないので、依存・乱用につながる危険性は極めて低い。そして、メチルフェニデート塩酸塩で禁忌とされる、過度の不安や緊張などの依存障害をもつ人にも使用可能となる。
NAトランスポーターにだけ結合してその他の受容体にはほとんど作用しないので、副作用も比較的少ないと考えられ、このような作用特性から「選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(Selective NorAdrenalin Reuptake Inhibitors)」と呼ばれる。

 ストラテラの用法・用量
18歳未満の患者
   通常アトモキセチンとして10.5/圓茲螻始し、1週間以上の間隔をあけて増量
   していき、
11.2~1.8/圓念飮する。ただし、いずれの投与量においても12回に
   分けて経口投与する。
18歳以上の患者
   通常アトモキセチンとして140咾茲螻始し、1週間以上の間隔をあけて180咾泙
   増量した後、
2週間以上の間隔をあけて180~120咾琉飮量まで増やしていく。
   ただし、いずれの投与量においても11回又は12回に分けて経口投与する。

 ストラテラの特徴
不注意および多動・衝動性症状の有意な改善は投与開始2週間目くらいから徐々に認められ、
6~8週目で効果が安定してきて、6割以上の患者において十分な反応が認められた。
その際の用量は、維持量80~120/日。
また長期継続投与試験においては、48週間にわたり症状の改善効果が認められ、夜間の時間帯(18:00~24:00)においても、投与開始4週目から症状の有意な改善が認められた。

 
まとめれば、
・速効性はなく、効き方はメチルフェニデート塩酸塩よりもゆるやか。
・コンサータはスイッチが入ったように効いて約12時間の効果持続に対し、
 ストラテラは
1日を通して途切れることなく、また長時間にわたり効果が持続する
 薬剤といえる。

 安全性
主な副作用は悪心、口渇、食欲減退、傾眠で、特に投与初期(2~3ヶ月)に多く見られた。
悪心の発現率が12回で服用する小児よりも大人の方が多いのは、治験時に11回で服用したためではないかと思われるので、大人も小児と同じように12回で服用するとか、ナウゼリンやガスモチンといった制吐剤と一緒に服用した方が副作用は出にくいと思われる。

 相互作用
主に肝薬物代謝酵素CYP2D6で代謝されるので、併用に注意する薬剤があることを念頭におかなければならない。
☆併用禁忌薬・・・MAO阻害薬 セレギリン塩酸塩(エフピー)
         両薬剤の作用が増強されて重い副作用を起こすおそれがある。
☆併用注意薬 ・抗うつ薬・・・相互の作用が増強される。 
CYP2D6阻害薬・・・本剤の血中濃度が上昇する。
    パロキセチン塩酸塩水和物(パキシル)との併用でCmaxが約3.5倍、AUC
    約
6.5倍に増加した。  CYP2D6代謝活性が欠損(Poor MetabolizerPM)している
    健康成人に投与した時の血中濃度と同程度。
 
・β刺激薬・・・動悸などの心血管系の副作用が強まるおそれあり。

 まとめと考察 
ストラテラは非中枢性であるため、依存・乱用につながる危険性や副作用が少ない。そして長期服用も可能ということで、今まで仕事や日常生活において何らかの支障をきたしていた、特に成人のAD/HD患者さんにとっては、とても有り難く手放しがたい薬なのではないかな?と思いました。
しかし職場や学校、家庭で困っていた状態が好転し、それが十分な期間維持できるようになったなら、漫然と服用を続けるのではなく、ストラテラの減量や中止のタイミングを主治医ときちんと相談する必要もあるのではないかな?とも思いました。 


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